騒音に悩まされる人は想像以上に多数存在します。しかし目に見えない音を相手に対策を講じることは容易ではなく、建築士の手に負えないものが大半と言っても過言ではありません。ここで紹介する内容は、私たちの古くからの友人でもある、防音コンサルタントの山根慎治氏が運営するサイトからお借りしました。自らの実体験に基づき長年マンションの生活騒音対策に取り組む山根氏の姿は、まさに防音の鬼、「防音職人」の名に恥じぬ方です。
業界では、「マンションなど住宅の天井・GL壁の防音、ピアノなど楽器防音室」が難易度の高いものとして認識されています。しかし、今までのやり方は、重い材料や分厚い構造を重ねる対策が中心でした。住宅など構造・空間的な制約を考えると限界があります。このため、比較的軽量で、薄くてコンパクトな対策が重要です。
防音の基本 遮音・制振(防振)・吸音の3つの要素を複合させて、相乗効果が高まるような対策や設計を行うのが基本・原則です。
遮音 遮音の理想は、音を吸収して遮断することです。同時に共振しない効果的な構造を構築することが原則です。
制振(防振) とくに固体伝播音対策に重要な性能です。狭い空間にも対応できるように、薄くて制振性の高い素材、耐久性のある素材・構造が求められます。
吸音 音を吸収する。反響を抑える性能です。低周波を含めた重低音対策においても吸音材は不可欠です。音の周波数特性に応じた吸音層の構築が重要です。
運営:防音コンサルタント山根慎治氏
耐震補強は防音対策にも有効
木造住宅の耐震補強は同時に制振性能を向上させるため、固体伝播音の防音対策にも有効です。内装の解体を伴う防音工事を予定されている方は、予算が許せば耐震診断も考慮すると良いでしょう。